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「景気よし、不景気またよし」
松下電器の創業者で、かつて「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助さんの大変有名な言葉でご存知な方も多いと思います。
15年くらい前から料理の専門書をむさぼり読む一方で、「経営者はどんな気持ちなのか、どんな人材を求めてるのか、どんな人材が可愛いと思うのか」とか 確信が持てないことをあれこれと考えるような邪推な時期があり、すがるような気持ちで松下幸之助さんの著書も集めて読むようになりました。
沢山の著書の中で、当時一番心に刻まれたものが「好況よし、不況さらによし」という言葉です。経営者であれば、不況や不景気を望む人なんて誰もいません。ですが、その不況時さえも会社や自分自身さらには社会全体をより良くするための契機ととらえる失意泰然 得意淡然なメンタリティがリーダーには必要なんだということを、この言葉から教えて頂きました。今風の言葉で言えば、「ピンチはチャンス」といったところかもしれませんが、そんな軽い言葉は吹き飛ばされるような深刻な世界情勢で、コロナウィルスが猛威をふるっている今、日本国内も不況を超えて戦後最大の国難となっています。
こんな時こそ、松下幸之助さんの言葉を噛み締めて日々を過ごしていきたいと思います。 幸之助さんは「好景気のときは、駆け足をしているようなものだ。一方、不景気はゆるゆる歩いているようなものだ。駆け足のときは他に目が移らないから、 欠陥があっても目につかないが、ゆるゆる歩いているときは前後左右に目が移るから欠陥に目がつき、修復訂正ができる」と言っておられました。
このウイルスが終息し再び社会が正常に動き出した時に備え、また夜の営業を再開した時に備え、この時間を有効に使って準備を整えておきたいと思います。